こんにちは、フジワラです。
アドボカシーマーケティングの考え方を知って、10年ほどになります。
大学生の時に経営学部の授業で出てきた内容なのですが、未だに僕にとっての最大の武器になっています。
この記事を書くにあたって、こんなツイートをしました。
アドボカシーマーケティングの考え方がすごく好き。 ・自分の性格上ぴったりなマーケ手法だった ・返報性の原理にも繋がって、本当に返ってくる ・長期的な関係が築きやすい 相手のためになるのであれば、デメリットも伝えるし、他社商品でもオススメする。 最初は怖いけど本当に良い関係になれる。
今日はアドボカシーマーケティングについて、事例に触れながら説明をしていきたいと思います。
キーワードは商店街のおっちゃんです。
アドボカシーマーケティングのススメ

アドボカシーマーケティングの言葉の意味ですが
Advocacy(advocate)「支援」するという言葉から派生したマーケティング用語です。
顧客ファースト!情報は開示せよ。
一般的に、アドボカシーマーケティングを説明される際に「顧客主導」という言葉もセットで付いてくると思うのですが、その名の通り
「顧客の意向を最優先にして、情報の提供・支援を行い顧客との信頼性を確固たるものにする」ためのマーケティング手法のことを指します。
めちゃくちゃ噛み砕くと(誤解を恐れずに)
相手のためになるのであれば、どんどん情報は公開して、たとえ他社商品であっても紹介をしよう!
という考え方になります。
今だからこそ、本当に必要な考え方
WEB,SNS,ITが発達し、爆発的な宣伝効果・広報効果を持つ手法がいくつも生まれてきました。
WEB広告は媒体がいくつも生まれ顧客にダイレクトにアプローチできるようになり、アプリを通じてキャンペーンのお知らせやクーポンが送られるようになりました。
しかし、そう行った宣伝手法が大きくなっていく中で、何が起こっているかというと「顧客の目移り」です。
「新規来店でクーポンがあるから、毎回違うお店に行く」
「今日はあの店がキャンペーン、明日はあのお店が安い」
毎日、毎回違うお店、違うサービスを使うことが当たり前になりつつありますが
そのことに疲れを覚えている顧客も出てきています。
疲れる理由は3つあります
- 毎回お得な情報を探し続けないといけない
- 価格につられて行ったけど、内容が価格以下のものだった
- 聞いていた内容とは違うサービスを受けた
せっかく広告費をかけて集客したお客様にも、満足のいく体験を与えることができず、リピーターにならないどころか、口コミで悪い評価を書かれてしまい、逆効果に繋がってしまうこともあります。
アドボカシーマーケティングの事例

【大型量販店での事例】
家電量販店Yで、冷蔵庫・洗濯機・テレビを買いに来たAさんの話
新生活3点セットで15万円になっていたので、お買い得と思い店員さんに話かけたところ、意外な答えが返ってきた 「この3点セット、1年ほど型が古くて安いんです。もし新型のものが良ければ、1万円か2万円ほど高いんですが家電量販店Bさんで売ってる商品の方がオススメですよ」と言われた。 新しく始める生活だし、せっかくだからアドバイスに沿って、家電量販店Bで新生活セットを購入した。 それ以降、Aは家電量販店Yに行って店員さんの話を聞くようになった。 以前と同じように他店の商品を勧められることもあり、商売っ気のない人だなあと思っていたが、だんだんその店員さんと仲良くなり、気づけば家電量販店Yでしか買わなくなっていた。 いつも正しい情報が手に入るし、信頼できる人からものを買うのが一番安心できる。
【広告代理店での事例】
新規広告媒体の提案を、広告代理店Tから受けていたBさんの話
広告代理店Tの担当者から、新しい広告媒体の営業を受けた。 いざ配信開始してみると、思うような効果が出なかった。どうしようかと迷っていたら、広告代理店Tの担当者から「一回止めましょう!」と打診があった。 今止めてしまうと、代理店としての利益は出ないし、向こうの上司には多分怒られているだろう…。 今まで、他の代理店の担当者であれば「もう少し様子見ましょう」「機械が学習しているのでもう少し回してください」と言ってくるだけで、「止めましょう」とは言ってこなかった。 結果、何度も成果が合わずに1ヶ月分の広告費を払うこともしばしばあった。 今回、停止の打診を受けた後、再度方針を見直すためにミーティングをして、再度開始したところ成果が安定した。 それ以降というもの、広告の仕事は全て代理店Tの方へ依頼をしている。 いつも業界の情報も収集してくれるし、会社の財布事情もよく知ってくれている。危険な時には一緒に考えてくれる。長く付き合いたいパートナーだ。
商店街の駄菓子屋さんが、最強のアドボカシーマーケターかもしれない。

時々、子供の頃に通っていた、商店街の駄菓子屋さんのことを思い出します。
「そっちのお菓子はちょっと古いから、こっちのやつにしなよ」
「あー残念。くじ外れだったね。まぁいいよ10円まけてあげる」
「あんたらこんな古ぼけた店じゃなくて、あっちのスーパー行けば新しいおもちゃもたくさんあるぞ」
この一言を拾っていくと、最強のアドボカシーマーケティングだったんじゃないかなと思います。
別に最後の方は駄菓子なんてどうでもよくて、駄菓子屋さんのおっちゃんに会いに行っていました。
正しい情報をいつもくれて、顧客が喜ぶと思うことを常に考える。
その姿勢こそが、今の日本に必要なマーケティングスキルかもしれません。
明日から使える、アドボカシーマーケティング
今回は、アドボカシーマーケティングについて触れてみました。
だいぶザックリとした説明になっているので、アカデミックに勉強したい方は本を読んでみるのもおすすめです。
一時的には損をするかもしれないのですが、必ずお客さんは返ってきます。
今の時代に求められているのは「商店街の暖かさ」というキャッチコピーを胸に、明日からも活動しましょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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